花言葉から選ぶウェディングブーケ。手作りの参考に

公開日:2018年05月11日 カテゴリー:ハウツー, 演出 タグ:

ブーケの由来

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そもそもブーケは「bouquet」と書きます。元来フランス語で「花束」を意味していて、結婚を約束した男性がパートナーへ花束を贈る習慣からきているそうです。野に咲く花を束ねて女性へ贈りプロポーズ、返事がOKなら中から一輪を選んで男性の胸に刺すのがウェディングブーケの由来とされています。ここから花嫁が持つブーケと、新郎が胸に刺すブートニアが誕生したようです。
ちなみに花言葉の起源は17世紀のトルコだといわれています。トルコでは恋人へ花束を贈る風習があったそうで、これをその花のイメージや神話などさまざまな要素を取り入れて本にしたのが、トルコに赴任していたイギリス大使夫人のメアリー・W・モンタギュー。トルコ人の風習と花言葉をまとめたこの一冊が出版されたのがはじまりだといわれています。日本には明治初期に伝えられましたが、しだいに日本独自の風習やイメージを合わせて日本らしい花言葉が作られ、今では「大根=潔白」「ゴボウ=人格者」のように日本らしい花言葉が形成されてきました。

花言葉

バラ

バラ

まずはブーケの定番であるバラ。ブーケの主役ともいえるバラは、いまではオールシーズン手に入り、美の象徴とされています。「バラ=愛」というイメージの強いバラですが、じつは色や本数によっても花言葉が違うということを知っていましたか?


  • 白・・・私はあなたにふさわしい、純潔、無邪気、相思相愛、尊敬
  • 赤・・・ 美、情熱、あなたを愛しています、模範的
  • ピンク・・・新鮮、斬新、気品、上品
  • オレンジ・・・魅惑、信頼、きずな
  • 黄色・・・友情、献身、さわやか、可憐
  • 紫・・・誇り、気品、王座、尊敬
  • 青・・・神の祝福、奇跡、夢はかなう

本数

  • 1本・・・一目惚れ、あなたしかいない
  • 3本・・・愛しています、告白
  • 7本・・・片思い、密かな愛
  • 11本・・・最愛
  • 99本・・・永遠の愛、ずっと一緒に
  • 108本・・・結婚してください
  • 999本・・・生まれ変わっても変わらない愛

ダリア

ダリア

花言葉は「エレガンス、華麗、優雅」という花言葉を持つダリアですが、じつは「裏切り、移り気」という違う花言葉も持っている花でもあります。でもいい意味合いを重視していることで披露宴でもよく使われる花ですので、知識と知って置くだけでもいいのではないでしょうか。

カラー

カラー

シンプルで独特な形のカラーは、ハイセンスなニュアンスが人気の秘密です。その花言葉は「清浄、壮大な美、乙女のしとやかさ」です。またカラーにはピンクやイエロー、紫と言った色のある品種もあり、「情熱」が花言葉になります。逆に見たときにドレスの裾を引いているように見えることからも、白ドレス専用でブーケに使用されます。

カサブランカ

カサブランカ

ユリ科の一種であるカサブランカは一輪でボリュームがあるので、ブーケをデザインする際のメインによく使用されます。花言葉は「威厳、純潔、無垢」といったウェディングにちなんで生まれたような花言葉ばかり。華麗でゴージャスな印象を与える女王のような存在感は不動の人気です。

マーガレット

マーガレット

恋占いのときに花びらをちぎるときに使われるように「恋占い」という花言葉を持っています。ほかには「真実の友情、誠実、信頼、真実の愛、心に秘めた愛」など大切な人へ贈る花として適しています。マーガレットという名前は、ギリシャ神話に出てくるアルテミスという守護の女神にささげられる花ということから由来しています。また由来したギリシャ語のマルガリーテスは「真珠のような輝き」を意味し、白ドレスに映える花のひとつです。

ガーベラ

ガーベラ

発見されてから100年程しかたっていない、比較的新しい花であるガーベラには、「神秘的な美しさ、希望、前進、辛抱強さ」という花言葉があります。色とりどりな品種があることから、ブーケで元気さや華やかさを出したいときにぴったり。色の使い方によっては正統派からカジュアルまで広く活かすことができる花です。また、花持ちがいいので2次会まで持って行っても安心して使用できます。

胡蝶蘭

優雅な雰囲気から大人な色香が漂う胡蝶蘭は、そのフォルムからも正統派なウェディングにおススメ。とくにキャスケードブーケにするとその華やかさは目を見張るほどグレードアップし、ゴージャスな空気を身にまとうことができます。そんな胡蝶蘭の花言葉は「厳粛な美、清純、華やか」。冬の花でもあるので清楚で気品あふれるマーメイドドレスが最も似合うのではないでしょうか。

チューリップ

チューリップ

赤や黄色、ピンクなどさまざまな色があるチューリップは、新婦がイメージするブーケの色を表現するのに適している花のひとつです。春の花の代表選手でもあるので、特に春のウェディングに注文が殺到するそうです。そんなチューリップの花言葉は「思いやり、正直、博愛、魅惑、華美」。名前の由来もユニークで、チューリップを意味する「tulipan」はターバンこと。トルコが原産なのでターバンに似ていることが由来しているそうです。

ラナンキュラス

ラナンキュラス

幾重にも重なる花びらと丸みを帯びた形が見る人を惹きつける、チューリップと共に春を代表する花です。一般的にはあまり知られていない花の名前ですが、大ぶりなブーケを作る際には色とりどりの品種が魅惑さを演出してくれる、大人な雰囲気を醸し出してくれる花です。その花言葉は「晴れやかな魅力、名誉、美しい人格」を意味します。バラに似た形をしていて赤やピンク、オレンジ、紫、青、黄色、白といった約500種類もの花があることも有名。

デルフィニウム

デルフィニウム

自然の花には数少ない青い花で人気のあるデルフィニウム。西洋ではそのフォルムからイルカをイメージするほど澄みわたる海を彷彿とさせてくれる花です。花色はブルーが有名ですが、白やピンク、紫、赤などバリエーションに富んだ品種もあり、その花言葉は「清明、慈悲、陽気、軽やかさ」です。

ブルースター

ブルースター

小さな星のような形のブルースターも特徴のある淡いブルーが魅力で、ブルースターだけでラウンドブーケを注文する新婦がいるほど根強い人気があります。結婚式のサムシングブルーを意味する花としても使われていて、「幸福な愛、信じ合う心、信頼」を意味します。じつはブルースターという花名は園芸上の呼び名で、正式名称はツイーディア、綿毛のついた種が飛ぶところから和名ルリトウワタ(瑠璃唐綿)と言います。学名からオキシペタラムと呼ばれることもあります。

アネモネ

アネモネ

種に長い毛がついていて風によって運ばれるので、anemosからついた花名は和名がボタンイチゲ、ハナイチゲと言います。花言葉は「辛抱、清純、無垢、待望、無邪気」で、美の女神アフロディーテが美少年アドニスの死を悲しんだときに流した涙から生まれた花と言われています。悲哀をも連想させそうなアネモネですが、その美しさと切なさを併せ持つ意味合いから大人な女性を演出する花としておススメします。

あとがき

世界には数えきれないほど美しい花が存在します。それをすべて網羅することは不可能で、花言葉やイメージ、想い出などを融合させたただひとつのブーケを演出するということは言い表せないような労力が伴います。ですが、その意味を知りふたりの未来へのイメージと過去の感謝をひとつのフォルムに表現できるブーケは、ウェディングの中でも特に重要な小物となります。
アドバイザーをしているときも、ブーケは衣装選びとならんで時間のかかる打合せのひとつでした。会場、卓上花、音楽など総合的な演出を考えると、なかなか決められなくて大変かと思いますが、パートナーや家族、友人とともに楽しみながら大きなプロジェクトを成功させるつもりで乗り切っていきましょう。

by ワンダーペイント