沖縄の結婚式ご祝儀相場は1万円!?~オドロキの沖縄式披露宴~

公開日:2018年05月11日 カテゴリー:ハウツー タグ:

ご祝儀の相場っていくら?

ご祝儀の相場

全国平均のご祝儀の相場というのが結婚情報サイト「ゼクシィ」さんで調査されていたのでまとめてみました。
もっとも多いのは親族からのご祝儀で5.8万円、上司や恩師が4万円程度で知人友人なら3万円というのが相場のようです。
もう少し細かくみると、いとこや甥・姪という関係ではゲストが30代なら3~5万円ですが、40代以降の平均は5~10万円と変わりますし、ゲストが30代の上司で4万円程度ですが40代以降の平均は5万円以上が目安のようです。
今度は地域別に見てみると、上記の平均はあくまでも平均。実際に住んでいる地域の相場が包む金額、ということですこし地域別に面白い常識をご紹介。もちろん沖縄の話も。
まずよく聞く「会費制」披露宴を行う北海道の相場は1.5万円。
地位も年齢もなく一律だそうで、受け付けに名前を告げながら現金をお祝儀袋に入れずに直接渡します。
北海道の違いは引出物にも表れていて、費用は会費の1/3ぐらいで引菓子もないという場合もあるそうです。お車代もホテル代もゲストの自腹で二次会も相場が3千円程度と激安。
このような定額披露宴が定着したいきさつは、明治時代の厳しい時代を切り開いた開拓民が結婚式だけでもお祝いしたいということで始めたのがきっかけなのだとか。青森など東北の一部から北海道にかけて行われているようです。
あとは東北から九州まで、一部限定した地域の差異はあるものの前述した表のような相場が基本となっているようで、そんなに大差なく通用する金額となっていました。
さてさてやってきました沖縄式披露宴のご祝儀の常識はというと、年齢や関係性を顧慮して・・・・・


沖縄のご祝儀相場は1万円

沖縄のなかでも地域によって少し変わる場合もあるようですが、沖縄のご祝儀相場は相場が1万円なのです。もちろん会費制では”ありません”。
心を込めたお祝いとしてその額なのです。祝う気持ちは皆一緒、金額に見合った付き合いをしているわけでもないので難しく悩まなくても良いのですが、本土からの出席者はその常識を聞くと入れる金額を大いに悩まれています。
とくに本土企業から出向してきた上司ともなると地域性は知っているけど本土の常識からすると3~7万程度の幅がでてしまい、出しすぎると迷惑かと悩み少ないと立場上どうもというジレンマが。アドバイザー時代、式場窓口にヒソヒソ相談に来られた招待客がいたぐらいですからよっぽど悩まれたのだと思います。
そんな本土から出席する方々への一言アドバイス。「相場の金額をいれて別途プレゼントを準備する」というのはどうでしょうか。
これなら相場は踏まえたうえで立場を反映したお祝いが伝わるのではないでしょうか。
そんな沖縄人が逆に本土の披露宴に参加すると、その額の高さから出席を検討してしまうことがほとんど。出向くだけでも交通費や宿泊代を考えると10万円近く掛かって参加するのですから、気軽な旅行プラスアルファとはいきませんよね。実際はお車代がいただけるのでそんなに自腹は多くならないとは思いますが、でもお車代が確約されているわけでもないので難しいところ。招待したおふたりとしても、もしお祝儀が1万円でも驚かないで上げてくださいね。でなければ招待状とともに連絡を入れてあげて、金額を包み隠さず話をして折り合いをつけて招待してみてはいかがでしょうか。

挙式・披露宴の費用と招待客の平均は

同じくゼクシィさんを参考に見てみました。 挙式披露宴の相場は343.8万円、ご祝儀相場が3.5万円と考えると平均人数は98人となり、右表の平均とも重なります。ゼクシィさんでも平均は73.7人と出ていましたので、逆に実際お二人が準備する結婚費用として自腹となる相場を平均人数から算出してみると、

となります。結婚費用を貯蓄している方は、そのプラスアルファが平均以上のオプションが選べると思っていいのではないでしょうか。もちろんここで親からの支援は考えていませんのでそれぞれの事情に合わせて参考にしてみてください。

沖縄の招待客数の平均は250人超!?

ここで沖縄の平均を見てみましょうか。いろいろと調べてみましたがしっかり統計を出しているようなサイトを見つけることができなかったので、ここは私の経験(著者は沖縄ブライダルプランナー)から書かせてもらいます。
沖縄の披露宴の平均招待客数は、約250人を超えてくるのではないかと思います。私自身の披露宴も最少人数で120人、担当した中でも最大413人という大規模な披露宴を経験したことがあります。
沖縄は親戚や友人など横のつながりが特に強く、両家両親や祖父母の兄弟やいとこまでを「親戚」とくくってしまいますので親戚だけで200人を超えてきます。
さらに両親友人、両親上司、両親の習い事の友人、両親の会社関係、新郎新婦の会社取引先、友人の子供たち、余興のための琉球舞踊教室のメンバー。招待客を編集しているときに両親に対して「なんでそこまで!顔も知らない人を呼ぶのか」と式場打合せ時にケンカをしていた家族もいらっしゃいました。
なにもそこまで広げなくてもと思うでしょうが、沖縄の親戚づきあい事情が他府県と大きく変わっていることが起因となっています。沖縄のお墓は門中(ムンチュー)と呼ばれる一族郎党すべてがひとつの大きな亀甲墓(カメコウバカ)を利用することが文化となっていて、お盆とは別に清明祭(シーミー)や模合など親戚を大事にする文化が根付いています。屋号を聞けばどこのだれだとわかるほど地域密着した人間付き合いがあるためこのような人数となっていくのです。とくに沖縄南部や北部、離島など農村・漁村地域に濃く残っている文化ですので、両家がそのように招待するとすごい人数になるのです。

招待客が多いから、招待客数1人あたりの費用も少なめ

結婚式費用の半分近くを締めるのが「お料理代」ですが、沖縄の挙式では人数が多いため、コース形式ではなくビュッフェ形式/フリードリンクなどのことも多いです。
当然、コース料理と比較しても 1人あたりの料理代はぐっとお安くなります。

招待される機会も多い

招待客数が多いということは、その逆で結婚式に招待される機会も多くなります。
交友の広い方では、一月の間に複数回招待される、なんってことももあるはずです。そのたびに、本土なみのご祝儀(3~5万円)さすがに身が持ちません。
そんな沖縄独特の事情から、低めのご祝儀相場ができあがったのでしょうね。

最近はリゾートウェディング招致が展開されていて、本土の新郎新婦が両家家族と数人の友人を含めた旅行プラス披露宴という形がふえてきました。リゾートホテルで披露宴を上げる場合はチャペルとレストランでの貸し切りというかたちが主流で、平均費用は70万円、平均出席者数は20人程度というところでしょうか。
沖縄の披露宴費用はそのほとんどが披露宴の後日清算ですので、2次会をたっぷり楽しんだ後お祝儀を整理して両家報告後に会場へ清算されるという方が多いですね。

プロポーズを考える男性としては、披露宴の費用をどれだけだせるのかというところも考えておられると思います。「貯金がまだまだ」「生活費用がまだまだ」とひとりで悩んでいるうちはいつまで経っても結婚できません。パートナーに結婚の意思表示を行い、費用についても一緒に考えることがより良い夫婦関係を築けるというものです。両家ご両親にもそこまで話をしたうえで結婚の時期を決めれば、その準備も含めて色々お手伝いいただけるのではないでしょうか。そんな下準備が整っているからこそ、素晴らしい余興や挨拶があります。決して自分だけのわがままですべてを取り仕切るのではなく、周りの協力あってこその披露宴であることを知り、甘え、頼ってみてください。きっと素晴らしい披露宴が挙げられると思いますよ。

この記事を書いた人

著者 : ドルフィンポポ

沖縄の結婚式場にブライダルアドバイザーとして数百組を担当。4年務めた経験から友人・知人の披露宴の幹事を担当することも。現在はWebライターとして沖縄を拠点に仕事をしています。

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